特集・コラム

ローカル5Gコラム

第6回 本格始動!「ローカル5G」これまでとどう変わる?

著者:デジタルビジネス本部 中島 暁子

いよいよ、ローカル5Gの制度改正が間近に迫ってきました。

正式な告示や審査基準の改正に先駆け、10月14日に総務省から、ローカル5Gガイドライン、電波法関係審査基準、無線局免許手続規則の改正案が発表されています。
今回は、ここで発表された主なトピックスをご紹介します。

今回発表された改正案(※1)は、これまでローカル5G作業検討班にて提案されてきた内容がほぼそのまま踏襲された形となりました。その為、既に見聞きした内容も多いかと思います。
本コラムでは、制度改正案だけでなく、それにより今後のローカル5Gの利用や手続きがどのように変わるのかも併せて解説していきます。

※1.ローカル5Gの使用周波数帯の拡張等に伴い無線局免許手続規則に基づく無線局の設置する地域に関する告示案、電波法関係審査基準の一部を改正する訓令案及び「ローカル5G導入に関するガイドライン」の改定案は、意見募集を経て正式確定します。その為、こちらで記載した内容と最終的な改正の内容が一部変更となる場合があります。

出典:総務省「無線局免許手続規則に基づく無線局の設置する地域に関する告示案等に係る意見募集」、https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000472.html(最終アクセス日2020年10月27日)



1.周波数拡張による選択肢の増加

まず一番大きなトピックスは、これまでも様々な場面で話題となっていたローカル5Gで利用可能な周波数の拡張です。
既に提示されていた通り、以下が利用可能な周波数として追加されます。
新たに追加される周波数
新たに追加される周波数
ただし、以前から議論されてきた通り、4.6-4.8GHzは屋内利用に限定されます。また、Sub-6は一部市町村において屋内であっても利用が制限されます。

また、ガイドライン改正案で「ローカル5Gは導入当初はNSA(Non Stand Alone)方式で実現される」という一文に訂正が入ったことでNSA方式が前提条件ではなくなり、SA(Stand Alone)方式も利用可能と なります。もちろんSA方式はSub-6だけでなく、ミリ波でも使用可能です。

電波の特性としてはSub-6の周波数帯の方が扱いやすい為、今後はこちらが主流になるという見方が強いですが、ミリ波は広帯域を使用できることから、ローカル5Gの強みを活かすメリットがあります。これらの特性を考慮し、どの周波数帯を使用するかを選択することとなります。

2.NSA方式で選択可能なアンカーバンドの増加

SA方式は制度上利用可能となりますが、2020年時点ではまだ基地局ベンダーによる開発が進んでいる最中であり、しばらくはNSA方式も並行して利用されると考えられます。
現時点では、NSA方式のアンカーバンドとして以下の3つが選択可能です。

1)自営BWAを自ら構築
2)地域BWA事業者から借用
3)携帯電話事業者から借用

これまで、2と3は他社との調整が必要であること、1は設備費用が高額となることから、ローカル5Gを使用する上での大きな課題となっていましたが、今回の改正案にて上記に加えて、1.9GHz帯TD-LTE方式デジタルコードレス電話(sXGP)もアンカーバンドとして使えるようになることが示されました。

特徴としては、1.9GHz帯TD-LTE方式デジタルコードレス電話は免許申請が不要で、電波利用料がかからないこと、また自営BWAと比べて設備費用が比較的安価であることが挙げられます。免許申請不要のため電波の強度などは制限されますが、それを考慮した適切なエリア設計を行うことで、ローカル5Gのアンカーバンドとして有効に活用できると考えられます。

3.他者土地利用制限の緩和

ローカル5GについてCTCSも様々な場所でご紹介しましたが、皆さんを悩ませる最大のポイントが、「自己土地利用」「他者土地利用」の考え方でした。
現行の考え方については過去のコラムで解説させていただきましたので、そちらをご参照いただければと思います。
第2回 "2.免許手続きにおける技術的な要素と留意点-事業者間調整" 参照
第5回 "2.カバーエリアに関する法令の再検討" 参照

今回の改正案では、この制限が一部緩和されることになりました。具体的は以下2つの「他者土地利用」として扱われていたケースが「自己土地利用」として扱われます。
1)大学のキャンパスや病院等の私有地の敷地内の間を公道や河川等が通っている場合等の自己土地周辺にある狭域の他者土地について、別の者がローカル5Gを開設する可能性が極めて低い場合
一点目は、他社土地をまたぐ場合、明らかに利用がなさそうな他社土地をまたいでも「自己土地利用扱い」にできるようになります。下記利用イメージ(図1)を参照ください。
図1.自己土地利用扱い 変更イメージ(内容は一例です)
図1.自己土地利用扱い 変更イメージ(内容は一例です)
2)近隣の土地の所有者が加入する団体によって、加入者の土地において一体的に業務が行われる場合
こちらは現状「各所有者の土地=他社土地利用扱い」ですが、緩和されることになります。

商店街を例に解説していきます。

例えば、下記イメージ(図2)のように商店街全体での利用用途で商工会が免許取得した場合においても、商工会に加入している各店舗が利用する場合にも「自己土地利用」扱いにできるようになる、ということです。
図2.自己土地利用扱い 変更イメージ(内容は一例です)
図2.自己土地利用扱い 変更イメージ(内容は一例です)
「自己土地」と「他者土地」が近接している場合、これまではどのような場合でも「他者土地」と整理されていたものが、実態として自己の土地として利用している場合は、「自己土地」として扱ってよい、という改正になります。
しかしながら、記載としては曖昧ですし、免許を申請する側として「別の者がローカル5Gを開設する可能性が極めて低い」かどうかは判断がつかない場合もあります。こういった場合は、各地の総合通信局へ相談の上で扱いが決まると考えられます。

今回、主な変更点から3つご紹介しましたが、この他にも、非同期運用の定義、自営BWAにおけるエリア計算式の定義、帯域拡張に伴うローカル5G無線局のチャネル定義の追加、及び一部の軽微な変更に伴う免許手続きの簡素化などが新たに項目として追加されています。
これらの技術的な定義については非常に複雑ですので、CTCS開催セミナーなど別の機会に詳しくご紹介させていただければと思います。

4.まとめ

10月の改正案では、現行のローカル5Gに以下の変更が生じる可能性が示されました。
主な変更ポイント
主な変更ポイント
この改正により、ローカル5Gはいよいよ本格的な利用フェーズに突入します。CTCSは様々なメニューで皆様のローカル5Gの導入をご支援します。ご検討にあたり、気になることや分からない点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


出典:総務省 「ローカル5G導入に関するガイドライン」の改定案(別紙3)https://www.soumu.go.jp/main_content/000711788.pdf(最終アクセス日2020年10月27日)

※記載内容は掲載当時のものであり、変更されている場合がございます。

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